今日もトト日和 TOTO'Z FACTORY フォトグラファー&デザイナーの秋山伸子です お仕事のことや日々のあれこれを綴っています 写真のサムネイルをクリックで各記事をご覧いただけます

人らしく犬らしく

ハウツー本ではありませんが、理論は堀さんと全く同じです。
犬を犬として正しく理解し、よりよい関係への助けとなる一冊です。
シーザー=ミラン著 「あなたの犬は幸せですか」

サブタイトルに「ダメ犬しつけます」と書かれてありますが、これは間違い。ダメなのは犬ではなく、飼い主である人がダメなのです。

ミラン氏も著書の中で「犬にはリハビリを、飼い主には訓練を」と書いてある通り、犬は犬としての正しい理解をしなかった飼い主による間違い行動に基づき、いわゆる問題行動というものを引き起こしています。
そして、さらにパワーで抑えつけられたり、それで効かないからと言ってさらに虐待に等しい道具を用い、犬の心を傷つけ、「形だけは出来ている犬」にしてしまいます。
そういう犬はいつも挙動不審で、人(特にプロ)の顔色をビクビクと伺う犬が多く、逆に飼い主のことは相変わらず家来(部下)だと思っているため、キツい行動に出がちです。
もしくは、ミラン氏いわく、「エネルギーの高い犬」は、そういったパワーに対抗するため、さらなるパワーをもって抵抗し、攻撃性がますます高められていきます。

肉体的・精神的に人によって抑圧された犬を、再びその犬本来の姿に戻し、そこから正しい躾をスタートするケースは、堀さんの下に預けられる犬を見ていてもあまりにも多く、またそうなった犬は心に深い傷を負っているため、なかなか挙動不審が抜けません。

人によって「危険な犬」とされ、処分されてしまう犬は、ほとんどが人の間違った行動によって作られた犬です。その犬の精神状態が病的でない限り、全ての原因は人にあると、ミラン氏も書いています。

いわゆる「ハウツー本」が出来ないのは、目の前で手を取り、細かく説明し、やって見せても、人によって歪曲されたり、誤解されたり、また、実践する人が間違ってしまったりすると、正しい方法も必ず間違った方向へと知らず知らずに向かうからだと思います。

私も含め、「教わった通りにうまく出来ない」と感じたならば、現在自分がついているプロに徹底的に納得行くまで説明を受けるべきです。
細かいアドバイスなくして、自宅での躾の成功はありません。

それを「教わった方法Aに対する反応が鈍いから自分なりに考えてBにしてみた」という飼い主さんが非常に多いのですが、無意識に行っている行動にせよ、これが失敗への第一歩です。

どんな訓練士も、長年培ってきたキャリアがあります。独自のノウハウもあるでしょう。いくら良い方法でも、教えた相手が正しく実践してくれなければ、それは無意味なのです。
「堀式」も一つアレンジするとそれはもう堀式ではなく、「あなた式」になってしまいます。それは他の訓練士の方法でも同じことが言えるでしょう。

出来ない事は正直に報告し、一つ一つの動作を客観的に見直してもらい、修正をしてもらうことが大事です。
訓練士は教えたAの方法に対し、うまく行かないという飼い主からの報告があれば、A’の方法を持っています。それはあなたが行った「アレンジB」とは全く違う意味です。
また、もしかして、あなたが思ったBの方法も、訓練士にすればA’かもしれませんが、それを実践する前には必ず相談すべきです。

その報告において、訓練士から納得の行かない説明や理不尽な答え(「それは私がプロだから」などと暗に素人には出来ない教えてやらないという傍若無人な答え)が発せられた場合は、さっさと見限ってしまうのも手だと思います。

私は自分自身が、過去、たもんの躾において何が失敗し、うまく行かなかったのはあの時はなぜだったのか、把握しています。説明を受けても全てが納得できるものでした。

家庭環境は人それぞれです。子供がいる家庭はなおさら難しいでしょう。
家族全員が同じ躾を淡々と行うのは困難だという場合は、担当の訓練士に相談してください。家族の中の一部の人でも正しく扱い、犬を制御していくことが、成功への第一歩です。その際、出来ない家族は出来ないなりに、プロは必ず出来る範囲のアドバイスをくれるはずです。

シーザー=ミランの番組を観る限り、堀さんとは少し方法は違いますが、犬を犬として正しく理解し、人の社会で生きていくための躾をするという根底の理論は同じです。
これから犬を飼おうと思う人も、現在自分の犬が何も問題を抱えていない人も、教わった躾が行き詰まっている人も、読んでおくべき一冊だと思います。さらに言えば犬はいなくても「エネルギーの高い子供」をお持ちの親御さんも読んでおくと良いかもしれません。
「犬育て」と「子育て」は全く同じですから。

*この本さえ読めば、自分も自分の犬をきちんと制御できるかどうかは、様々な要因があるので難しいかと思います。番組でも、1頭の問題行動を起こす犬を矯正するのは短時間しか紹介していません。同じ方法を飼い主がいきなりできるとも思えませんし、また、攻撃性のある犬は中途半端に手出しをすると、さらなる攻撃を呼ぶ結果になります。家来だと思う人間が自分をたとえ押さえ込んだり横倒しにしたとしても、その犬は心から服従などしていません。
次にさらなるパワーをもって攻撃しようとするだけです。
ですが、自分の犬が分からない人、どうしてそういう行動に出るのかさえ、理解できていない人にとっては、新しい光となるでしょう。
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Commented by lalalatte at 2007-02-03 00:37
今日見たシーザーミランさんの番組の最初の犬がまさにとわのような感じです。
私もあの飼い主に似てるかも・・・
シーザーさんのおっしゃることはほんと堀先生と同じでびっくりしてしまいます。
最初に教わった方法が全然効果がなくなったとき、先生にご相談したらすぐに次の対処方法を教えてくださいました。
「私式」にしないように気をつけていきます^^

Commented by umi at 2007-02-03 09:08 x
こんにちは^^いつも忙しいのにいろんなことあれこれ教えてくださってありがとうございます。
今の所ウチの犬たちに問題行動は出ていないのですが私には堀さんのような指導者が近くにいないので訓練では行き詰まる事ばかりです。
パプ~さんに教えてもらった事は自分にとって励みになりアルカのような素晴らしい母犬とその子供たちと過ごせていること、感謝できるようになりました。
ぱぷ~さんにも感謝^^本、読んでみたくなりました^^
Commented by totozfactory at 2007-02-03 23:40
ミキさん>>
番組の方はやはり、かなりドラマティックに盛り上げてますよね。
細かく解説はされてないので、あれを見て実践・・は難しいと思いますが、他人と、他人の犬を見ることは、自分のための気づきにもなると思います。自分では自分のことが客観的に見えませんからね~^^;
不安になったり、うまく行かないときは、小さいことも相談することが、大切ですね。私もショーーもないことでもいちいち聞いてますから(笑)。
今日、とわちゃん達の事、とても褒めてましたよ~^^
Commented by totozfactory at 2007-02-03 23:42
うみさん>>
アルカ達にもきっと通じることなので、良かったら読んでみてくださいね。言葉は違いますが、言ってる事は同じなので、この本はおすすめですよ。
by totozfactory | 2007-02-02 12:42 | 犬のしつけ・訓練 | Comments(4)