2010年 07月 07日
トトは元気です。

トトはこんなに元気になりました。
なんのこっちゃ、と思われるかもしれませんが、実はトトはこの2ヶ月闘病していました。
(現在もまだ経過観察中です。)

4月の始めに突然立てなくなり、検査の結果、「ウォブラー症候群」と診断されました。
ウォブラー症候群は、ドーベルマンやグレートデン等、馬のような形の首をしている犬に
多い疾患です。(当然馬にもあります)
人でいうと「頚椎すべり症」が同じ疾患にあたります。
首を動かすと頚椎がずれながら動くことで、ヘルニアを発症し、トトのように四肢に麻痺が出ます。
家族性あり(遺伝する)の疾患です。突然発症するまでは、普通に生活しています。
トトも11歳になるまで、症状は全く出ませんでした。
患っていても発症せず一生を終える犬も多いでしょう。
そう思うと潜在患畜はとても多いと言えます。
(神経症状が少しずつ出る場合もあります。)

幸い、非常に早期に多数の獣医さんが手を尽くしてくださったお陰で、トトは5月1日に滋賀県の病院で手術を
受けることができました。
受けた手術は、骨にスリットを掘って椎間板の圧力を下げる手術に加え、特殊な加工をされたインプラントを
頚椎と頚椎の間に埋め込む手術でした。
まだ新しい手術ですが、予後が良いと言うことで思い切ってそちらの病院にトトを託すことにしました。

11歳というトトの年齢を考えると正直非常に迷いました。
ですが、椎間板ヘルニアに有効と言われる、レーザーの手術(PLDD)がトトには不適応だった事で、
選択肢は外科手術のみとなっていたのです。
このまま放置していても多少良くなれど、自然に治ることはなく、いずれまたさらに悪化すると言う
診断でした。
(確かに立てなくなったのは数日で、徐々に良くなり、手術の前にはフラつけど、歩くことが出来て
いました。)
血液検査の結果も悪くはないし、何より発症する前日まで、トトは元気に走り回っていたのです。
それが ヒミツの花園 2 でした。
こんなに元気に走り回っていたのだから、もう一度走れるようにしてやりたい。
麻痺のない体に戻してやりたい。
そんな思いで手術を頑張ってもらう事に決めました。

5時間という長時間の手術をトトは耐え、無事終わりました。
1週間の入院の後、家に戻ってからが多少大変でしたが(1ヶ月はインプラントが安定しないので
体調の変動が激しかった)、1ヶ月後の検診も状態は非常に良いと言ってもらえ、6月に入ると順調に
回復をし、2ヶ月経過した今、わずかな神経症状が残るものの、こうして川で遊べるようになりました。
執刀して下さった先生がおっしゃるように、3ヶ月ほどでさらに安定し、神経症状も完全に無くなると
いう事に期待しています。

それでも若い犬よりずっと回復も遅いでしょう。
mixiでは発症してからの経過を詳細に綴っていたのですが、こちらでは出す気持ちになれませんでした。
「今日もトト日和」には元気で楽しそうな顔をしているトトしか出したくなかったのです。
なので、こうして再び元気に遊べるようになった姿をブログに記せることは、私にとって非常に嬉しいことです。

この日は、たもんはお留守番。トトだけを川に連れて行ってゆっくり遊ばせてあげました。
こちらが大丈夫?と心配するほど、トトははしゃいでたくさん泳ぎ、久々のこの川を満喫していました。
年齢もあるし、発症前のようにたもんと激しく遊んだりすることは、もうないかもしれません。
それでも麻痺の取れた快適な体で、楽しそうに庭を歩き、こうして遊んでいる姿を見られて
本当に良かったと思っています。
ウォブラー症候群は症候群という名前の通り、多様な症状が出る怖い疾患です。
運動した後、足が震える、酔っ払ったような歩き方をする(四肢がバラバラに動く感じ)、
悲鳴を上げて尻餅をつく、階段は上るけど下りるのは躊躇する、何かを飛び越えるのを
嫌がる、首を背中側に反らせるようにすると痛がる・・などなど、そういった症状が見える場合、
特に好発犬種と言われる犬種の場合はウォブラーを疑ってみてください。
MRIとCTで確定診断が出ます。
トトの場合は、幸い発症した後早い内に立てるようになったので、私の介護はほとんど必要ありませんでした。
でも麻痺が強く出た場合、介護がいきなりやってきます。
大型犬の場合は、人間への負担が非常に大きく、飼い主ともども体を壊す場合が多いです。
沢山の犬が患っているこの疾患について、治療の選択肢がこれからも増えることを祈っています。
出来るだけ負担の軽い、そして予後の良い手術が開発されますように。
mixiで毎日の状態を綴っていた時は、辛い時もありましたが、たくさんのお友達からトトへ、そして私へ
元気になるようにと、食べ物や生活に役立つ物が届きました。
みなさんが助けてくださり、励ましてくださったから、私も頑張れました。トトも元気になれました。
まだ経過観察中ですが、一旦ここでお礼を言わせてください。
本当にありがとうございました。またいずれ何かの形でお返しをしたいと思っています。
そしてもっともっと元気になったトトの姿をここで紹介できればと思っています。
*事情があってここでは病院の名前や手術の詳細は書きません。
ですが情報をお伝えすることは全く問題がないので、もし興味がある方は、メールか、カギコメでコメントを
入れていただければ、こちらからご連絡差し上げます。
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