2012年 03月 13日
冬の暖かい色
東日本大震災から一年が経過し、もう数日がすでに経過しています。
月日の流れは早いなと思うのは、年をとったせいでしょうか。
大切な存在を亡くすという事に関して、私はおそらく「最高で最上の別れ」をした方だと思います。
それでもなお、悲しみや寂しさを強く感じ、空虚な気持ちになる日もたくさんあります。
世界が美しいと感じる日もあり、
色あせていると感じる日もあり。
今年に入って、写真がちっとも増えません。
写したいと思う気持ちが強くあっても、どこか面倒くさい、どうでも良くなってしまうのです。
写してもまた、消してしまう事も多いです。
気持ちが続かないのです。
楽しい時には笑っていても、すぐに気持ちが色あせてしまいます。
逆に悲しみやむなしさを感じることは強く、いつまでも長引きます。
防波堤が決壊するように、感情が漏れ出してきて、何が悲しいのかも分からないまま涙を
流していることもあります。
早春賦の歌のように、肌寒くても光の春はいつも通りやってきて、花が咲き、やがては
若芽がふき、本格的な春がやってくるでしょう。
季節は巡り、時間は過ぎていきます。
川の流れのように、それは止めることは出来ません。
そんな時の流れと、自分自身の気持ちがついていけず、途方に暮れています。
私は阪神淡路大震災を経験しましたが、こうして生きています。
東日本大震災でも等しく、家族を亡くされた方、大きな被害にあわれた方に対して、
分かる、とはとても言えません。
頑張れとも前を向いて歩いて行こうとも言えません。
私自身は悲しい気持ち、寂しい気持ちは消えてなくなるわけではありません。
その気持ちを抱えて、頑張ろうと思える日は頑張って、楽しいと思える日は笑って、
幸せだと感じる日があることを願って、死ぬまで生きて行くしかないと思います。