2006年 07月 13日
何回やっても同じなら それは無駄です
車をとめて、トトを降ろしたら、グラウンドから男性とボーダーコリー(だったような)が駐車場に戻ってきた。
ロングリードでつながれたその子は、トトに注目し、嬉しそうな顔をして座っている。
「あ、絶対来る」と思ったので、少し離れてすれ違おうとした途端、その子がワッ!と飛びかかろうとした。
でも、攻撃したいんじゃなくて、ちょっかいをかけたいって感じ。興奮してるけど「遊べ!」って動きだった。
この暑いのに元気でいいね~と思いつつ、通り過ぎたら「きゃひん!」という声が聞こえた。
振り返ると男性が犬をひっくり返して叱っていた。
犬はペッタンコになって尻尾をパタパタ。耳も完全に絞っている。
「お前は・・・・何回言っても・・・」
暗くてよく分からなかったが、かなり怒っている様子。たぶん何度もこういう場面があったのだろうな。
パチーーーン!!という音も聞こえてきた。リードか何かで叩いた音なのか?
もうそのときには私とトトはグラウンドに上がってしまっていたので、姿はよく見えなかった。
ああいう光景を目にするといつも思う。
「噛まない犬でよかったね。それでキャンと言ってヘナってくれる犬でよかったね。」と。
たもんだったらひっくり返している間に何発噛まれるだろう。考えただけでもぞっとする。
暴力に屈する犬しか飼っていないと、きっと分からない。
自分の力で何とかできる、この犬はきつく叱ると歯向かっては来ないという、「絶対的安心感」があるからこそ、手荒いことが出来るんだろう。
中型犬だって、本気になれば大の大人が太刀打ち出来ないくらい噛み付くことだって出来る。本気で噛まなくても、腕がしびれるくらいは噛むはずだ。
たもんは、きちんとこちらが接している限り、噛むような行為はしない。
でも、手荒いマネをすると、本気じゃないだろうが噛まれる、と思う。
そういう行為を許さない犬。屈しない犬だから。
今学んでいるのが、ひっくり返してきつく怒る、叩いたり大きな声で震え上がるほど怒る、そういう躾方法でなくて、本当に良かったと思える瞬間であった。
どれだけ脅そうが、叩こうが、飼い主が問題だと思う行動を繰り返すときは、その行為は無駄なのです。
いくらヘナチョコでもその犬は脅しや暴力に屈しているだけで、納得し、心から服従しているのではないのだから。